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自由と責任の国

By はるな

 

滞在期間:4年

学年:大学2年生

 

私はアメリカで中学、高校時代を過ごしました。大学生になった今、思春期の大半をアメリカですごくことができて本当に良かったと思っています。それは、中学、高校ともに自主性が常に問われており、それが今の私にとって必要不可欠なものとなっているからです。

 

アメリカというと自由の国と思う人はたくさんいると思います。しかし、自由というのは責任が伴っていなければ決して成立しないものだと思います。日本ならば、中学生で留年するということはほとんどないと思いますが、私のいた中学では留年をしている人も何人かいました。アメリカの学校は日本に比べて規則というものが少ないので、生徒たちはみな思い思いに学校生活を送っていました。その代わり、成績がわるくなったり、何か問題を起こしたりするとその責任はすべて自分へと降りかかってきます。

アメリカへ行って1年目はまったく英語がわからなかったので、しょうがないという気持ちが自分にはありましたが、だからと言ってそれを甘える理由にしてはいけないのだと感じていました。周りでいつも支えていてくれた友人や先生方、そして両親をがっかりさせたくないという気持ちもありましたが、一番はやはり自分のためにでした。せっかくできた友人らと同じように進級して、同じように学校生活を送りたかったのです。自分自身が目標を決め、そこに向かって頑張っていれば、どれだけ他人からは無様に見えようとも関係ないと知ったのもアメリカでの生活があってのことです。

 

私は、とても恵まれていました。厳しいながらも、必要になればいつでも手を差し伸べてくれる友人がそばにいて、私のはちゃめちゃな英語を理解しようと努力してくれる先生がいてくれ、そして私のやることを応援し、見守ってくれている家族がいました。人とのかかわりがどれだけ大事なのかを知る機会を与えてくれたのも、異国の地で生活を送れたからだと思います。

 

これから先、世界へと羽ばたいていく皆さんに言いたいのは、自由と無責任をはき違えるなということです。自由とは、あなたがやることに対して責任を持つことです。たとえ失敗しても、それはあなた一人の責任であり、ほかの誰のせいでもありません。無責任というのは、自分自身が決めたことに対して不誠実であり、失敗してほかの誰かのせいにし、他人に迷惑をかけることです。なぜ世界へ行きたいのか、もう一度考えてみてください。周りに頼れる人は誰もいません。自分の思い描いていたこととは違う結果になることだってたくさんあります。落ち込んで、自暴自棄になりたくなることもあるでしょう。それでもなお、行きたいと思うのならば、常に全力で自由を楽しんでください。強い覚悟がある人は、きっと世界で成功できる人だと思います。みなさんの選んだ道がたくさんの幸福で満ちますように。

 

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