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JAMBO!

By M.T

 

滞在国:ケニア

滞在期間:約2年間

学年:高校2年生

 

現地の現状を教えてください

―アフリカの中部に位置していて、一般的に「発展途上国」と呼ばれる国の一つです。首都はナイロビで、人口は約4,435万人です。
貧富の格差が目立ち、首都ナイロビでは日本に負けない位立派な高層ビルが多くあり、デパートやレクリエーションなどもありました。しかし、車で10分走らせるだけで、トタンで出来た家が立ち並び、いわゆる「スラム」と呼ばれる住宅街をたくさん目にしました。
治安もあまり良くなく、私が滞在していたときは道を一人で歩くことができず、移動は常に車で行っていました。また、公共交通機関では「マタツー」と呼ばれる日本でいうバスがありましたが、乗るとお金や持ち物を盗まれるという話を聞いていたので乗りませんでした。
宗教としては、仏教やキリストが中心で、他にも伝統宗教などが存在していました。民族も多数存在していて、ケニア人のキクユ族、ケニア人のルオ族など一人一人国の中でもさらに区分されていてとても興味深かったです。

 

現地でどのような活動をしたか教えてください

―父の仕事の転勤で家族全員でケニアに引っ越しました。
当時小学校5年生だったのですが、現地のインターナシュナルスクールに通いながら暮らしていました。

 

現地でどのような人と触れ合ったか教えてください

―まず、一番親しくなれたのは家にいたヘルパーさんとドライバーさんです。日本では家事も車の送り迎えも自分でやると思うのですが、ケニアではこのように助けて下さる人がいて、とても感謝しています。ケニア料理である「ウガリ」「スクマ」「チャパティ」などの作り方を教えてもらい、一緒に料理をすることもあ りました。現地の言語であるスワヒリ語も教えてもらったりしてとても勉強になりました。

次に母の友人がケニアでスラムの子供たちのために幼稚園を開いている方だったので、その学校に通う子供たちと仲良くなりました。みんなスラムに住んでいて生活は貧しいものの、活気に満ち溢れていて感謝の心を持つとても心優しいこどもたちでした。

耳の聞こえないケニアの人たちにも会いました。母の仕事が手話通訳ということもあり、家によく耳の聞こえない方たちが遊びに来てくださり、ケニア手話を少しだけ覚えたり、筆談で会話したりしました。なかなかできない経験だったので、とても楽しかったです。

最後に、ケニアに住んでいる日本人にもたくさん会うことができました。一学期間だけナイロビ日本人学校にいたこともあり、とても親しく過ごせたと思います。 毎週のように遊んで家族みたいな関係になれ、とても嬉しかったです。二年間ケニアでの生活を楽しめたのは、こうしたホームのような場所があったからだと感 じています。

 

現地で感動したこと・驚いたことはなんですか?

―驚いたことは、ケニアでは何でもたっぷりに入れることがおもてなしであるということです。ケニアで良く飲まれている「チャイ」という紅茶があるのですが、 それを初めて飲んだときとてもびっくりしました。紅茶がコップの一番上まで入っていて、溢れ出しそうだったんです。そのときは入れすぎちゃったのかなと 思ったのですが、次飲んだ時もその次もめいいっぱいの量を入れてくるので、「あっこれが正しいんだ」ということが分かりました。日本では「入れすぎ!」って つっこんでしまうところを「おもてなしをどうもありがとう」となるケニアに、この国特有のおもてなしを感じました。
あとはですね、ケニアは暑くありません。これは誰にいってもあまり信じてもらえないのですが、標高が高いため、20度くらいを一年中保っている、非常に過ごしやすい気候なんですよ!ってことだけは伝えたいです。

 

現地での活動を通して学んだことはなんですか?

―一番学んだことはやっぱり感謝をするっていうことだと思います。ケニアではインターネットもある方が珍しく、子どもが昼間にどこでもほっつき歩いているというのは日常の光景です。私は最初「かわいそうだな」って思っていましたが、実際に話してみると自分よりも前向きで自分の人生に誇りを持っていることが分かりました。「僕がいないと妹は誰にもおんぶしてもらえないからさ。」そう言って、自慢げな顔で一日中0歳の妹をおんぶする4歳の子。「水2Lも一気にも てるぜ」「え、俺3L」と言って、水何L一度に運べるかで争う男の子たち。
私は、今まで自分にないものばかりを気にして、なにかを得ても与えられても満足しないような日々を送っていたので、これにはとても衝撃を受け、自分のあるもの、与えられた責任に感謝して前向きに生きていくことがとても大切なのだと感じた。

 

これから世界に羽ばたこうとしている中高生へのメッセージ

―「海外にいけば何かを得られる」そういう思いだけで海外に行っても、何かを得るのは難しいと思います。自分が何かを得たい、そのためにどのような行動をとっていくのか、という明確な気持ちを持って行って欲しいです。

海外に行くお金がない人たちはたくさんいます。その中で違う世界を見れる私たちは本当に幸せだと思います。そのことを忘れずに、思いっきり楽しんでほしいです!

 

 

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